piyoko99's diary

色々書くブログ。気に入らないけどたまたま見てしまった人は見なかった事にして下さい。

アンソロの出版点数が上がった背景の心当たりについて

2000年台以降だとまずその位の時期って
サークル参加=個人参加が一般的になってきた。
自分でもそれより前をそこまでしらないけど
合同誌って多分印刷代を頭割りして三人以上で描くのが多かった…らしいけど
自分のその頃の記憶だともうほとんど個人誌ばっかりだった。
でもまだオンデマ普及してないからそこまで安くはないし
デジタル前だから原稿作成のお金自体はもっとかかってた印象。
で、アンソロに誘われてたお知り合いは個人誌のPRになるっていうので受けてた。
2000年台ってHP全盛期だけどSEOが全然発達してないからPR効果高かっただろうし。

後読み専の立場でいうと
地方のイベントはその頃も今もだと思うけどグッズコスプレ全盛期で
イベントに行ってもまともに読める厚さの本が欲しかったら
選択肢として消去法で委託で売ってる本を買うしかなくて
アニメイトと違って見本紙全部読めるし)
そこで委託してる人は大体アンソロにも書くし、
毎月イベントに参加するくらいなら
何回か通うと作家買いするようになってしまってて
アンソロ買った方が交通費かからなくて安上がり、って事になっちゃう。

後は発注のデジタル化。
こっちが一番の理由だと思います。

私は取次の違う本屋でバイトしてたことがあって
まあ、TSUTAYA系と違うとこ一箇所、仮にA店とTSUTAYAってしましょう。

A店は2000年台の前半にいて、後半からTSUTAYAに移りました。

A店の発注方法は紙です。
「全体的に手が回らない・紙でめんどくさい。」

出版社から送られてくる発注用紙やFAXに送ってほしい冊数を
手書きで記入してFAXしたり郵送する。
急いでる時は電話する。これを全出版社にやって発注するわけです。
これが主な方法だったので、アンソロの売上ってよっぽど知ってて
うまい人じゃないと売上立てられないんですよね。
作家の名前も判らないし、
タイトルもネタ元もグレーなのばっかりだからぼんやりしてる。
だから詳しくない担当者は多分発注自体を全スルーしてたと思います。
地方なんで本屋にそんなに営業さんきたりもしないですしね。
取次のシステムって最初に売上がなかったら次回の配本が下がるっていうのが
基本なので、場所もないし博打がすぎるっていう面がありました。
それならベストセラー確保して売ったほうがいいっていう考え方です。


TSUTAYAの発注方法は機械です。
「コンピューターの自動発注。知識一切必要ナシ」

ジャンルを選んで上位何位までの本をひたすら発注する。
とにかくそれさえやってれば棚は作れる。
なので知識はある程度必要ですが、
同人知識とか皆無でも売れてるからというだけである程度まではもっていける。
同人知っててもジャンルに精通してないといけないっていうのは
上位何%の売上を競う戦いです。ラノベ担当辺りもそういう感じ。
そうじゃなくて平均的に売上を底上げした。
ただしこれでどこのTSUTAYA行っても品揃え同じ、っていう弊害は
出てくるんですけどね。
だからアンソロも地方で売上が伸ばせたし出版点数も増えた。

アンソロ買うのって大都市に行けないし、普段はTSUTAYAに行くのがせいぜいで
アニメイト行くのも交通費かかっちゃうっていう位の
あんまりお金が自由にならない子の受け皿だと思ってるので、
ニーズを掘り起こせたんじゃないでしょうか。

というのをツイッターでつぶやききれなくて書いてみましたw
拙い私的な感想です。


http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/JIREI/20120411/390584/
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0908/26/news015_2.html